更年期障害に適した漢方薬~3大婦人薬とは


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更年期障害の諸症状である「不定愁訴」を改善するのに適した漢方薬は、数多くあります。


中でも「加味逍遙散(かみしょうようさん)」「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」の3つは「3大婦人薬」などと呼ばれるほど、更年期の女性に処方されることの多い漢方薬です。


加味逍遥散はホットフラッシュの症状があってもホルモン補充療法が使えない場合に、よく処方されます。

他にも女性ホルモンの分泌を整える作用があり、ストレスによるイライラをはじめとして、月経不順・めまい・頭痛・睡眠障害などの幅広い症状に適しています。「更年期症状を和らげるための中心的存在」とも言える漢方薬です。


当帰芍薬散には補血作用・ホルモンの調整作用があり、とりわけ体力虚弱で疲れやすいやせ型の方の冷え・むくみ・月経不順・生理痛等に有効です。

桂枝茯苓丸は血流をよくする作用に優れ、比較的体力があって胃腸に問題が無い方の月経不順・発汗・めまい・肩こりや便秘等を改善します。適応する症状が非常に広い漢方薬としても知られています。


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更年期症状(障害)には一般に上記3つがよく処方されますが、不定愁訴を和らげてくれる漢方薬を他にもいくつかご紹介します。


頭重・動悸・めまい・イライラ・血圧の上昇等には「柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)」や「女神散(にょしんさん))、そして「抑肝散(よくかんさん)」。

特に抑肝散は、怒りやイラつきなどの神経系の症状に適した漢方薬です。


神経過敏・不眠症・抑うつ症には、精神を落ち着かせるはたらきのある「桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)」。

漠然とした疲れ・滋養強壮には、「八味地黄丸(はちみじおうがん)」や「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」。


最後になりますが、漢方薬を探していると「証(しょう)」という言葉をよく耳にします。「虚証」・「実証」などと分類されています。

これは患者がやせ型か肥満型か、むくみやのぼせがあるか等、投薬のため本人の症状や体質を、一定の基準に当てはめて判定するプロセスです。

しかしこういった複雑な体系の漢方理論は、医師はともかく患者が覚えてもほとんどメリットが無いので、気にしなくてよいでしょう。


更年期障害の一患者としては、「どういう症状のときに、どういった漢方薬が適しているか」を医師とも相談してしっかり調べ、用法・用量を守った服用を続けていればOKです。


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