若年性更年期障害


若年性更年期障害~更年期障害・自律神経失調症との違い

更年期障害そのものの定義が確立していない中、30代~40代前半と明らかに更年期以前でありながら、更年期症状と似通ったさまざまな不定愁訴を伴ったものを「若年性更年期障害(症状)」と呼んでいます。俗に「プレ更年期」と呼ばれることもあります。


更年期障害(症状)は「卵巣機能の衰えによる、卵巣ホルモンの急激な減少」によって引き起こされるものですが、若年性更年期は卵巣機能の老化ではなく、主に「自律神経の乱れ」がホルモン分泌に悪影響を及ぼすことで起きるとされます。

更年期障害の症状~高齢化がもたらした現代病
更年期障害の原因~8割方はホルモンの低下・減少


それでは、「自律神経の乱れ」の原因は何でしょうか? これはすなわち、ストレスや過激なダイエット、飲酒・喫煙、食生活の乱れからくる栄養不足あるいは睡眠不足など、一言でまとめると「日々の生活の乱れ」が主因です。ちなみにスポーツ選手の場合、「過激な運動」が原因の一端となる可能性も、否定できないでしょう。

その意味で「若年性更年期障害」は、明らかに一種の生活習慣病でもあります。


photo credit: Headache coming on
via photopin (license)


自律神経といえば、「自律神経失調症」という病名を思い出しますね。「自律神経失調症」と「(若年性)更年期障害」は、どこが違うのでしょうか?


どちらもはっきりと病気としての定義が定まっていない以上、内容的に似たようなもので、両者を区別する明確なモノサシもありません。しいて言えば、自立神経失調症は更年期に特有のものでなく、閉経後にも起こり得る病気という程度です。

(ちなみに病院の検査で、数値に特に異常が見られないものの何らかの症状がある場合、「自律神経失調症」と病名を大きく括られてしまうことは珍しくありません。)

若年性更年期障害と月経周期

正常な月経周期(生理)は「25~38日で、変動が6日以内のもの」と定義されます。月経周期が正常であれば女性ホルモンが正常に分泌され、基礎体温は月経周期に相似した曲線を描きます。


排卵後は女性ホルモン「プロゲステロン」の影響で基礎体温が上がる「高温期」になりますが、受精が行われなければプロゲストロンの影響が無くなり基礎体温が低下する「低温期」に移ります。


3~7日の「月経期」、そして比較的体調の安定した「卵胞期」を経て、「排卵期」を迎えます。

そして次の排卵に向けた「黄体期」に、再び身体の代謝が活発になっていくという一連のサイクル(月経期→卵胞期→排卵期→黄体期)が「月経周期」です。

基礎体温からみると、黄体期が「高温期」に、その他の時期は「低温期」に属します( 基礎体温表の読み方レッスン(花王グループ))。


この月経周期において、月経前に黄体ホルモンの影響が強まる「黄体期」に起こりがちな不調が「月経前症候群」、月経時の月経(生理)痛のみならず、腰痛や嘔吐感などを伴うのが「月経困難症」です。

もっとも月経周期が正常に回っているなら、これらの症状は不快ながらも自然なものです(症状を和らげる方策は必要ですが)。


photo credit: aches via photopin (license)


さて、この一連の月経周期を司っているのが「女性ホルモンの分泌機能」です。

これは卵巣はもちろんのこと、根本的には「脳の視床下部と下垂体」がいわば司令塔になっています。


たとえば過激なダイエットや極度のストレス・睡眠不足等によってそれまでの自律神経系のバランスが崩されると、その情報が脳にフィードバックされ、結果的に大もとの脳のホルモン分泌機能が乱れることになります。

これによって、若年性更年期障害のさまざまな症状が引き起こされます。


スポンサーリンク

関連サイト

子宮内膜症 4分で知る全体像(症状と治療)
脂肪肝の症状と治療 食事療法と運動
脂肪肝のための食事~食事療法のポイント 1分理解
脳梗塞の前兆と症状~予防・治療の概要を知る
皮膚のかゆみ 2分で対策~肌の乾燥を防ぐ
熱中症 症状と応急処置のポイント 2分チェック
頻尿 原因を自分で調べて対策


本サイトの情報提供について

本サイト「更年期障害 症状と対策~安心を得るために」は、更年期障害に関わる情報のご提供が目的です。あくまで、これらに関わる広範な一般的知識と情報提供を行うことを趣旨としており、またこれらの情報提供行為により、何らの責任を負うものではありません。本サイトに登場する関連情報につきましては、ご自身の判断のもとご使用・ご利用いただくようお願いいたします。

プライバシーポリシー

本サイト内には、第三者配信(広告配信事業者としてのGoogle)による広告配信において「Webビーコン」「cookie(クッキー)」と呼ばれる技術を使用しているページがあります。Webビーコンは特定のページに何回のアクセスがなされたかを知るための技術であり、またクッキーはサイト利用者がウェブサイトを訪れた際にサイト利用者のコンピューター内に記録される小さなファイルです。このような広告配信事業者は、ユーザーの興味に基づく商品やサービスの広告を表示するため、当サイトや他サイトへのアクセスに関する情報を使用することがあります。但し記録される情報には、皆様の氏名やEメールアドレスや電話番号や住所などの、個人を特定する情報は含まれません。クッキーは皆様のブラウザを識別することはできますが、皆様自身を識別することはできません。クッキーを受け入れたくない場合は、使用しないよう拒否設定することが可能です。このプロセスの詳細やこのような情報が広告配信事業者に使用されないようにする方法についてはこちらをクリックしてください。

TOPPAGE  TOP