更年期の症状(2)~その他の不定愁訴
更年期の症状(1)~ホットフラッシュからの続きです。
更年期におけるホットフラッシュ以外の身体的症状としては、手足・腹部・腰回りの冷え・関節痛・筋肉痛・のどの渇き・乾燥肌・手足のしびれ等があります。
また神経症状にはめまい・息切れ・不眠・動悸、さらに精神的な症状として不眠・イライラ・抑うつ等があります。日本の女性の更年期症状は、一般に身体的なものよりも精神的なものが目立つ傾向にあります。
そのなかでも「自立神経失調」が主となるものの、症状の範囲が非常に広くとられており、さまざまな身体の変調が「不定愁訴」の一言でまとめられているのが現状です。
「世界的にも更年期障害の明確な診断基準は、まだ確立されていない」ことは、常識として知っておくとよいでしょう。
現在の医療機関ではまず血液検査を行い、「月経が無くなって1年以上経ち、血中のエストロゲン濃度や卵巣刺激ホルモンの数値が一定の基準に該当する場合」に、閉経したものと診断されています。
ただしこれらの基準も、あくまで実務上比較的信頼できる「推定」に過ぎず、絶対確実なものではないことに注意が必要です。
もうひとつ注意したい点は、「更年期障害は症状から見ただけでは、他の病気と判別が難しいことが少なくない」ことです。
たとえば頭痛が続いた場合、ひょっとしてそれは脳血管疾患の症状かもしれませんし、動悸が激しい場合は心臓疾患のサインかもしれません。
精神的な症状では、とりわけ「うつ病」との識別が難しいとされます。更年期障害とうつが併存する状況もありえることが、さらに判断を難しくしています。
更年期の抑うつ~「更年期うつ」と「うつ病」との違い
「更年期症状(障害)」はある意味イージーな疾患名で、「よくわからないが、症状が重大でないもの」にこの診断がつきやすい傾向があります。
更年期症状(障害)か否かの見極めは医師でも判断の難しいところで、ホルモン療法などの治療をしばらく続けても調子が一向に良くならない場合は、別の病気の可能性を疑ってみる必要もあります。
医師の力量に左右される部分も大きい病気なので、あるいは病院を替えてセカンド・オピニオンを取ったりすることも、考えに入れておくほうがよいでしょう。
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