更年期の食事~「摂取のバランス」が肝要


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更年期の食事対策は、良質の「たんぱく質」と「カルシウム」を中心に、「炭水化物(糖質)」、いわゆる3大栄養素のバランスに注意したメニューを組むことが、一番のポイントになります。


糖質:たんぱく質:脂肪=5:3:2」程度のバランスが、もっとも良いとされます。

ダイエットの観点から毛嫌いされがちな炭水化物や脂質も一定量を必ず摂って、全体の栄養バランスを整えることが大事です。

食事バランスガイド(農林水産省)


決まった単品を極端に大量に摂取したり、いわゆる「単品ダイエット」を長く続けたりすることは、長い年月に渡ってゆっくりと、マイナスの影響を身体に蓄積していくことになります。


更年期障害 食事対策


若い時の食事内容が更年期以降、そして更年期の食事内容が老年期の健康状態に影響してくるのです。


たとえば更年期症状(障害)に対する大豆イソフラボンの効能はよく知られるところですが、だからといって納豆や豆腐を毎日、人よりたくさん食べていれば良いわけではないのです。

加えて過剰摂取によるリスクが無いわけでもないことから、厚生労働省や食品安全委員会は、大豆イソフラボンの一日の摂取目安量の上限も定めているところです。

大豆イソフラボンと更年期対策~効果はある?


「1日あたりの適正なエネルギー摂取量」と「栄養素の摂取量」は別物で、それぞれに目配りが必要になります。

1日あたりの適正なエネルギー摂取量は、日常生活での身体活動レベルによっても異なりますが、更年期の女性で1,200~1,600kcal、男性で1,400~1,800kcal程度が一応の目安となります。エネルギー量が多すぎれば肥満につながり、少なすぎれば貧血や生理不順・冷え性等につながっていきます。

基本は定期的な体重のチェック、そしてBMI(体格指数)によるチェックです。

BMIと適正体重-keisanサービス(CASIO)


一方、栄養素の摂取で気をつけたいのは「サプリメント」です。栄養不足が気になってサプリを大量に摂取し、逆に身体のバランスが崩れてしまうことは珍しくありません。

摂り過ぎた栄養素は大半が体外に排出されるので、健康被害に至ることはそうありませんが、まれに脱毛や胃腸障害など目に見えるダメージにつながることもあるので、注意が必要です。


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以下、更年期に特に摂取したい栄養素を、いくつか挙げていきます。


男性ホルモン(テストステロン)女性ホルモン(エストロゲン)も、コレステロールから生成されます。

LDLコレステロールのマイナス面が取り沙汰されることが多いですが、更年期のホルモン分泌を高めるにも、野菜・果物類には含まれていないコレステロールを多く含んだ良質の肉類を、ある程度摂り続けることが必須です。


更年期以降はビタミン・ミネラルの吸収率が低下し、その体内貯蔵量も減少していきます。更年期は、とりわけビタミンB群・E・D・Cの摂取が大事とされています。

魚介類や豚肉・さつまいも等に含まれるビタミンB6は、エストロゲンの濃度を調整する肝臓の機能を高める役割があります。更年期女性のホットフラッシュ、および肌のシミなどのトラブル対策には、ビタミンC・Eの摂取が欠かせません。


カルシウム不足はイライラ感などのストレスにも大きく関係するだけでなく、更年期には骨量が大きく減少することから、骨密度の減少・将来の骨粗鬆症の予防に欠かせません。

カルシウムは炭水化物があると吸収されやすく、また骨に沈着させるためにはカルシウムだけでは不十分で、外の紫外線を通じたビタミンD生成が不可欠です。

食事の全体的なバランスに加えて、運動など生活習慣の改善が更年期対策として不可欠であることが、ここからもわかりますね。


全体の栄養バランスを乱し胃腸に負担をかけやすい「一回でのドカ食い・まとめ食い」を控えると同時に、間食や夜遅い食事はできるだけ避けましょう。

間食を摂るにせよカロリーや添加物の多い加工食品は避けて、小腹の持ちが良いサツマイモやホットミルクなど、一日の栄養バランスから見てもプラスになるように気を配りたいものです。

コンビニの弁当や外食時のメニューには「栄養成分表示」が記載されているので、簡単な見方を学んで、一々チェックするクセを身につけておきましょう。

【PDF】栄養成分表示及び栄養強調表示とは(消費者庁)


カフェインやアルコール類は、あくまで生活に変化をつけて楽しむための「嗜好品」です。日常生活上の付き合いで避けて通れないことも多いですが、一回および一日の摂取量を適切な範囲に収めるよう、心がけたいものです。


便秘や血糖値対策としての食物繊維、そして活性酸素を減らすためポリフェノール類などを多く含んだ抗酸化食品(ゴマ・ナッツ類など)の摂取などにも、あわせて目配りしたいものですね。


次の記事は「大豆イソフラボンで更年期対策~効果はある?」です。

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